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【Topics】税制改正について

税制改正について

令和3年度の、法人税・所得税・資産税その他についての税制改正情報について掲載いたします。

Ⅰ 法人税関係

1 中小企業の支援

(1)中小企業者等の法人税の軽減税率の特例の延長
中小企業者等の法人税率について、年800万円以下の所得に対する軽減税率の特例15%(本則19%)の適用期限が2年間延長されます。

【中小企業者等の法人税の本則税率と軽減税率】

対象 本則税率 特例の税率
中小法人(資本金1億円以下の法人) 年800万円超の所得金額 23.2%
年800万円以下の所得金額 19% 15%
■適用時期…令和5年3月31日までに開始する事業年度まで適用期限が延長されます。

 

(2)中小企業投資促進税制の見直し及び延長
中小企業者等が新品の特定機械装置等を取得等した場合に30%の特別償却または7%の税額控除が適用できる中小企業投資促進税制について、以下の見直しを行った上で、適用期限が2年間延長されます。

①対象となる指定事業に以下の事業を追加
イ 不動産業
ロ 物品賃貸業
ハ 料亭、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する事業(生活衛生同業組合の組合員が行うものに限る)
②対象となる法人に商店街振興組合を追加
③対象資産から匿名組合契約等の目的である事業の用に供するものを除外

なお、商業・サービス業等を営む中小企業者等を対象とした商業・サービス業・農林水産業活性化税制は、中小企業投資促進税制に整理・統合された上で、適用期限(令和3年3月31日)の到来をもって廃止されます。

■適用時期…令和5年3月31日まで適用期限が延長されます。

 

(3)中小企業経営強化税制の見直し及び延長
中小企業者等が新品の特定経営力向上設備等を取得した場合に即時償却又は10%(資本金3,000万円超1億円以下は7%)の税額控除が適用できる中小企業経営強化税制について、対象に経営資源集約化設備(仮称)を追加したうえで、適用期限が2年間延長されます。

■適用時期…令和5年3月31日まで適用期限が延長されます。

 

(4)中小企業における所得拡大促進税制の見直し及び延長
中小企業全体として雇用を守りつつ、賃上げだけでなく、雇用を増加させる企業を下支えする観点から、所得拡大促進税制の要件について、従来の①雇用者給与等支給額が前年度を上回ること、②継続雇用者給与等支給額の1.5%以上増加に見直しを行った上で、適用期限が2年間延長されます。

【中小企業における所得拡大促進税制の見直し】

現行 改正案
要件 ①雇用者給与等支給額(*1)
:対前年度を上回ること
継続雇用者給与等支給額(*2):対前年度増加率1.5%以上
雇用者給与等支給額:対前年度増加率1.5%以上
税額控除 ・雇用者給与等支給額の対前年度増加額の15%の税額控除
継続雇用者給与等支給額の対前年度増加率が2.5%以上であり、かつ、教育訓練費増加等の要件を満たす場合には、控除率を10%上乗せ(合計25%)
・税額控除額は法人税額の20%を限度
・雇用者給与等支給額の対前年度増加額の15%の税額控除
雇用者給与等支給額の対前年度増加率が2.5%以上であり、かつ、教育訓練費増加等の要件を満たす場合には、控除率を10%上乗せ(合計25%)
・税額控除額は法人税額の20%を限度

(*1)雇用者給与等支給額とは、摘用年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額をいいます。
(*2)継続雇用者給与等支給額とは、継続雇用者(法人の適用年度及び前事業年度等の期間内の各月においてその法人の給与等の支給を受けた国内雇用者として一定のもの)に対する適用年度の給与等の支給額をいいます。

■適用時期…令和5年3月31日まで適用期限が延長されます。

 

(5)中小企業の経営資源の集約化に資する税制の創設
M&Aを実施する中小企業の特有のリスク(簿外債務、偶発債務等)に備える観点から、M&Aに関する経営力向上計画の認定を受けた中小企業者が、株式譲渡によってM&Aを実施する場合(取得価額が10億円以下の場合に限ります)において、株式等の所得価額の70%以下の金額を中小企業事業再編投資損失準備金として積み立てたときは、その積立金額について損金算入を認める措置が講じられます。
なお、この準備金は、5年間の据置期間終了後、原則として、5年間で均等額を取り崩して益金参入することとなります。

■適用時期…中小企業等経営強化法の改正法の施工の日から令和6年3月31日までの間に同法の経営力向上計画の認定を受けた中小企業が他の法人の株式等を取得した場合に適用されます。

 

(6)中小企業防災・幻視投資促進税制の見直し及び延長
中小企業防災・減殺投資促進税制は、中小企業が中小企業等経営強化法の事業継続力強化計画又は連携事業継続力強化計画の認定を受けた計画に事業継続力強化設備等として記載された一定の防災・減災設備を取得等した場合に、取得価額の20%の特別償却が適用できる制度です。
改正案では、頻発する災害に備えた対応力の強化に向けた設備投資を後押しするため、計画の認定期限を設けるとともに、特別償却率の引き下げや対象資産の見直しが行われます。

【対象資産の見直し】

対象に加えられた資産 対象から除外される資産
イ 架台(対象資産をかさ上げするために取得等をするものに限る)及び無停電電源装置

ロ 感染症対策のために取得等をするサーモグラフィ

ハ 資本的支出により取得等をする資産

イ 火災報知器。スプリンクラー、消火設備、排煙設備及び防火シャッター

ロ 資産の取得等に充てるための補助金等の交付を受けて取得等をするもの

 

(注)令和5年4月1日以後に取得等をする資産の特別償却率については18%(現行:20%)に引き下げられます。

■適用時期…令和5年3月31日までに計画の認定を受け、認定後1年以内に対象資産の取得等をした場合に適用されます。

 

2 産業競争力の強化

(1)デジタルトランスフォーメーション(DX)投資促進税制の創設
デジタル技術を活用した企業変革を進める観点から、産業競争力強化法を改正し、同法に定める事業適応計画(仮称)に従って導入されるソフトウェア等に係る投資について、以下の税額控除又は特別償却ができる措置が創設されます。

【DX投資促進税制の概要】

対象設備 税額控除 (又は)特別償却
ソフトウェア
繰延資産
機械装置
器具備品
3%
※他社とのデータ連携に係るものは5%
30%

※設備投資総額の上限:300億円
設備投資総額の下限:売上高比0.1%以上
税額控除の上限は、カーボンニュートラルに向けた税制措置と合わせて当期の法人税額の20%となります。

■適用時期…産業競争力強化法の改正法の施工の日から令和5年3月31日までの間に、対象設備の取得等をした場合に適用されます。

 

(2)研究開発税制の見直し及び延長
①総額型及び中小企業技術基盤強化税制の見直し
厳しい経営環境にあっても研究開発投資を増加させる企業について、2年間の時限措置として、税額控除上限が最大で30%(現行:25%)まで引き上げられます。また、研究開発投資の増加インセンティブを強化する観点から、控除率カーブを見直すとともに、控除率の下限が2%(現行:6%)に引き下げられます。

②試験研究費の定義の見直し
研究開発税制の対象に、クラウド環境で提供するソフトウェアなどの自社利用ソフトウェアの製作に要した試験研究費が追加されます。

■適用時期…①の改正は、令和3年4月1日から令和5年3月31日までの間に開始する各事業年度に適用されます。
②の改正は、令和3年4月1日以後に適用されます。

 

(3)賃上げ及び投資の促進に係る税制の見直し
人材確保等促進税制について、新たな人材の獲得及び人材育成の強化を促進する観点から、2年間の時限措置として、新規雇用者に対する給与を2%以上増加させた企業に対して、新規雇用者給与等支給額の増加額の15%を税額控除できる措置に見直されます。
また、事業変革に向けた人材投資(教育訓練費)を増加させた企業に対しては、税額控除率が5%上乗せされます。

■適用時期…令和3年4月1日から令和5年3月31日までの間に開始する各事業年度において国内新規雇用者に対して給与等を支給する場合に適用されます。

 

(4)繰越欠損金の控除上限の特例の創設(大企業向け)
コロナ禍で厳しい環境にある企業が、抜本的な企業変革に取り組むことができるよう、産業競争力強化法の事業適応計画(仮称)の認定を受けた場合には、2年間にわたって生じた欠損金額を、翌期以後、最大で5年間、適格投資の範囲内で繰越欠損金の控除限度額を最大100%(現行:所得金額の50%)とする特例が創設されます。
なお、中小企業等における繰越欠損金の控除限度額(100%控除)に変更はありません。

■適用時期…令和2年2月1日から令和3年4月1日までの期間内の日を含む事業年度において生じた青色欠損金額について適用されます。

 

(5)自社株式を対価としたM&Aに係る税制上の措置の創設
会社法の見直しにより新たに創設された「株式交付制度」を活用し、買収会社の自社株式等を対価とするM&Aに係る対象会社株主に対する課税については、譲渡した対象会社株式に係る譲渡損益課税の繰延べを認める措置が創設されます。

■適用時期…令和3年4月1日以後に譲渡した対象株式会社に係る譲渡損益課税について適用されます。

 

3 グリーン社会の実現

・カーボンニュートラルに向けた投資促進税制措置の創設

「2050年カーボンニュートラル」の目標達成に向け、産業競争力強化法を改正し、同法に定める中長期環境適応計画(仮称)に従って導入される①脱炭素化を加速する製品を生産する設備や、②生産プロセスを大幅に省エネ化・脱炭素化するための最新の設備の導入投資等について、税額控除(10%・5%)又は特別償却(50%)ができる措置が創設されます。
※税額控除の上限は、DX投資促進税制と合わせて当期の法人税額の20%となります。

■適用時期…産業競争力強化法の改正法の施工の日から令和6年3月31日までの間に、同法の中長期環境適応生産性向上設備(仮称)等の取得等をした場合に適用されます。

 

Ⅱ 所得税関係

(1)退職所得課税の適正化
勤続年数5年以下の法人役員等以外の退職金については、退職所得金額の「2分の1課税」を適用しないこととされていますが、勤続年数5年以下の法人役員等以外の退職金についても、退職所得控除額を控除した残額のうち300万円を超える部分について、2分の1課税を適用しないように見直されます。

【退職所得課税の見直し(2分の1課税の適用関係)】

従業員 役員等
勤続年数 退職所得控除後の残額

300万円以下の部分 300万円超の部分
5年以下 適用あり (現行)適用あり
(改正案)適用なし
適用なし
5年超 適用あり 適用あり
■適用時期…令和4年分以後の所得税に適用されます。

 

(2)住宅ローン控除の見直し
住宅ローン控除については、控除期間13年間の特例の適用期限を1年間延長し、一定期間(新築は令和2年10月~令和3年9月末、それ以外は令和2年12月~令和3年11月末)に契約し、かつ、令和4年末までの入居者が適用対象とされます。
また、この延長した部分に限り、合計所得金額1,000万円以下の者については、床面積40㎡以上(原則:合計所得金額3,000万円以下、床面積50㎡以上)の住宅も対象となるよう見直されます。

■適用時期…令和3年1月1日から令和4年12月31日までの間に居住の用に供した場合に適用されます。

 

Ⅲ 資産税関係

(1)非上場株式等に係る相続税の納税猶予の特例制度の見直し

非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度については、後継者役員要件を見直し、次の場合には、後継者が被相続人の相続開始の直前に特例認定承継会社の役員でないときでも、同制度の適用を受けることができるようになります。

①被相続人が70歳未満(現行:60歳未満)で死亡した場合
②後継者が中小企業における経営承継円滑化に関する法律施行規則の確認を受けた特例承継計画に特例後継者として記載されている者である場合

■適用時期…令和3年4月1日以後の相続について適用されます。

 

(2)教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の見直し及び延長

直系尊属から教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、節税的な利用を防止する観点から、以下の見直しを行った上で、それぞれ適用期限が2年間延長されます。

①教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置
贈与者死亡時の残高(現行:死亡前3年以内の贈与に係る残高)を、その死亡の日までの年数にかかわらず相続財産に加算(受贈者が、23歳未満、学校等に在学中、教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合を除きます)するように見直されます。
また、受贈者が贈与者の孫等である場合、贈与者死亡時の残高に係る相続税額に2割加算を適用するように見直されます。

②結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置
受贈者が贈与者の孫等である場合、贈与者死亡時の残高に係る相続税額に2割加算を適用するように見直されます。また、受贈者の年齢要件の下限が18歳以上(現行:20歳以上)に引き下げられます。

■適用時期…令和5年3月31日まで適用期限が延長されます。
ただし、①、②の改正は、令和3年4月1日以後の贈与について、②の受贈者の年齢要件は、令和4年4月1日以後の贈与について適用されます。

 

(3)住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の見直し

①住宅等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置

直系尊属から住宅等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、令和3年4月1日から令和3年12月31日までの間に住宅用家屋の新築等に係る契約を締結した場合の非課税限度額が、令和2年4月1日から令和3年3月31日までの間の非課税限度額(1,500万円・1,000万円)と同額に据え置かれます。

【住宅取得等資金に係る贈与税の非課税限度額】

現行
消費税率10%が適用される住宅用家屋の新築等 1,200万円 1,500万円
上記以外の住宅用家屋の新築等 800万円 1,000万円

(注)上記の非課税限度額は、耐震、省工ネ又はバリアフリーの住宅用家屋に係る非課税限度額です。一般の住宅用家屋に係る非課税限度額は、表の非課税限度額からそれぞれ500万円減の額となります。

 

② 住宅用家屋の床面積要件の下限の引き下げ
受贈者が贈与を受けた年分の所得税の合計所得金額が1,000万円以下である場合には、住宅用家屋の床面積要件の下限が40㎡以上(現行:所得要件2,000万円以下、床面積要件の下限5040㎡以上)に引き下げられます。

■適用時期…令和3年1月1日以後に贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用されます。

 

Ⅳ その他

(1)土地に係る固定資産税等の課税標準額の据え置き
令和3年度は3年に1度の固定資産評価替えの年に当たりますが、評価替えによる評価額の上昇に伴う税負担の激変を緩和する現行の負担調整措置が令和5年度まで延長されます。その上で、令和3年度に限り、税額が増加する宅地等(負担水準が商業地等は60%未満、それ以外は100%未満に限る)及び農地(負担水準が100%未満に限る)については、令和2年度の課税標準額と同額とされます。
※ 負担水準とは、 「前年度の課税標準額÷今年度の評価額×100」で算出された割合(%)をいいます。

■適用時期…現行の負担調整措置は、令和5年度まで延長されます。

 

(2)国税関係書類における押印義務の見直し

納税環境のデジタル化を推進する観点から、税務署長等に提出する国税関係書類のうち納税者等の押印を求めているものについては、原則、押印義務が廃止されます。
ただし、現行、実印による押印・印鑑証明書の添付を求めている国税関係書類については、引き続き押印・印鑑証明書の添付が求められます。

【国税関係書類における押印義務の見直し】

国税関係書類 押印
原則 全般(確定申告書、給与所得者の扶養控除等申告書 など) 不要
例外 担保提供関係書類(不動産抵当権設定登記承諾書、第三者による納税保証書など) 必要
遺産分割協議書(相続税・贈与税の特例における添付書類 など)

(注)上記の見直しによって押印が不要となる国税関係書類については、施行日前においても、運用上、押印がなくとも改めて求めないこととされます。

■適用時期…令和3年4月1日以後に提出する国税関係書類について適用されます。

 

 

 

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